ユキツバキ

 

 

見上げた空は鉛色

分厚い雲が垂れ籠める

雨が雪に変わる頃

私の心も白くなる

 

街中吹く木枯らし

どことなく切なげで

失なった感情は

滲んでぼやけた手に

一粒影を落とす

 

 

真白き雪よ どうかそっと

降り続けて、降り続けて

この色のない暗い世界 

白く染め上げて

 

 

 

 

幼い頃の想い出に

ひとり心を閉じきって

雪降る凍てつく星空に

伸ばしたその手も冷えていた

 

 

沁みる寒さに耐えて

変わること期待して

理想の花を求め

ただ彷徨う私は

何に怯えているの

 

赤い椿よ その花弁に

何を想う、何を想う

この色のない暗い世界

紅く染め上げて

 

 

 

寂しいなんて(寂しいよ)

苦しいなんて(苦しいよ)

言えないよ(助けて) ああ…

 

 

 

真白き雪よ どうかそっと

降り続けて、降り続けて

この色のない暗い世界 

白く染め上げて

白く染め上げて

 

真白き雪よ この心に

君を想う、君を想う

この色のない暗い世界

強く生きていこう

強く生きていこう